現代の撮影者を苦しめる四切・六切・半切・全紙サイズとその対策法

いつかはやろうと思いながらなかなか書けていなかったBlog。

少しずつ、こちらでも情報やTipsを投げていけたらと思います。

写真をプリントしていく上で問題となるのが、写真のサイズ。

コンテストや展示会の規定であったり、クラブの額を統一したりする中で、古くから残っている写真サイズに苦しんでいる方をよく見かけます。

今回は、プリント屋としての視点で、この問題の解説と対策法を書いていってみたいと思います。

このような問題にぶつかったこと、ありませんか?

お客様

こんど展示会をするのですが、半切額にこの写真をプリントしてください

スタッフ

半切であれば、花火は切れないので、下が切れますがよろしいですね?

お客様

それは困る!下まで全て写真に入れてほしいのに!

実際、このお客様の場合はほかのメンバーの方にお電話をされて、半切ノートリの額(マット)があるということで、半切ノートリでプリントをさせて頂きました。

こういった問題は、当店では実は日常茶飯事で、展示やプリントサイズの制限によって悩まれるカメラマン様が非常に多く存在します。

知っているようで知らない。

それが、写真サイズの恐ろしいところです。

撮影データとプリントサイズのアスペクト比(縦横比)が違う問題は深い

アスペクト比について知ろう

細かな歴史の話は除きますが、全紙・半切・四切・六切というサイズは5:6という比率になります。

対して、写真の撮影データは(一部他を設定でできるものがありますが)多くは2:3または3:4という比率です。

35mmフィルムからの流れのデジタルのフルサイズおよびAPS-Cサイズは2:3ですね。 

※6×7とかの話は除きます。

この比率が合わないと、こういった問題が発生します。

しかしながら、2:3とか5:6、3:4などと言われても漠然としててよくわかりませんよね。

長辺を短辺で割った数字を使うと非常にわかりやすいです。

この数字が1に近づくほど、正方形に近くなります。数字が大きくなるほど長細くなります。

6x6などの正方形フォーマットは1:1ですから、1÷1=1ですね。

半切などは5:6ですから、6÷5=1.2

35mmフルサイズやAPS-Cは、2:3ですから、3÷2=1.5です。

つまり、半切に比べて35mmフルサイズの方が長細いので切れる箇所が多いということです。

逆に、マイクロフォーサーズやコンパクトデジタルカメラは3:4なので、4÷3=1.33….です。

半切などにする際には、35mmフルサイズよりも切れる面積が少なくなります。

昔からの名残で全紙額などの文化が残っている事が多いですが、

もっとも大切なことは写真が一番きれいに見えるアスペクト比の額を使用するということです。

ノートリミング(ノートリ)という出力方法

ここで、ノートリミング(ノートリ)という言葉の説明をします。(当店で使っている意味で説明します)

そのまんまです。

頂いたデータを(当店では)トリミングせずに紙に内接するように出力することをノートリミング(ノートリ)と言います。

決して、2:3比率で内接することをノートリミング(ノートリ)とは言いません。※当店では。

今回の例でいうと緑の線は、半切の用紙の外周です。

一番右の図が、持ち込まれたデータ2:3を半切にノートリミングで出力した図となります。

灰色の部分は便宜上灰色ですが、余白または余黒となります。

紙のサイズは、緑の線、半切として出力されます。

これが、ノートリミングです。

例えばお客様から頂いたデータが16:9であっても、ノートリミング指定があれば、用紙に内接してデータのすべてを出力いたします。

ちなみに、FUJICOLORさんの額でいうノートリとは2:3比率となります。

レヂナ商会さんの差し込みマットパネルは、ノートリ(135)と表記があり、2:3ということが明言されています。

とても親切ですね。

当店では、ノートリ指定だけでなく、額縁内寸指定でのご注文も承っております。

(内寸指定の場合、上下左右それぞれ5mmずつ合計してそれぞれの辺で約10mm大きくプリントいたします。)

詳しくはこちらをご覧ください。

写真は額に合わせる時代ではなく、写真に額を合わせる時代

以前のように、写真店でなければプリントできない時代ではなく、現在はフォトグラファー様がご自宅でプリントも編集も手軽にできる時代。

トリミングも様々なトリミングができます。

もともとが2:3や3:4のデータを用いて16:9にするもよし、1:1だって好きにできます。

単純な比率でないプリントも可能です。

もちろん、当店でそういったデータをご入稿頂き、ノートリミングでプリントできます。

しかしながら、問題が一つあります。

額(マット)に写真が納まらない…

ご安心ください。

当店は、マットを写真に合わせて作成いたします。(黒・白それぞれ2mm厚のみ)

イタリア製のコンピュータ制御のマットカッターを導入しております。

額に写真が合わない=合わせるために妥協したトリミングにする

というお客様を、店頭では多々拝見いたします。

特に、全紙額を購入したけれど、2:3比率で出力したいという方が非常に多い。

そういった場合には、マットを切る事をご提案しております。

ノートリミングのマットと全紙のマットを持っていれば、どちらでも対応可能ですよね。

16:9などの写真業界的には一般的でないマットももちろん作成可能です。

円周魚眼レンズも昔と比べると比較的入手しやすくなりました。

円形でのマットももちろん作成可能です。(直線刃のため若干の角は残ります)

一つの額に組写真を組みたい というご要望を頂くことがございます。

コンピュータ制御ですので組写真も簡単にお作りいたします。

写真面に傷が入らないように貼り付けての納品は控えさせて頂いておりますが、当店で出力した写真に対して合わせた形でのマットの作成も可能となっています。

長文になりましたが、お読み頂きありがとうございました。

これからもこういった情報を発信していけたらと思っております。

また、「こういう事を記事にしてほしい」などございましたら、わかる範囲で、こたえられる範囲で記事にしていきたいと思っております。