アスペクト比を理解する
写真をプリントする時に困ることがありますよね?
よく耳にするのは、「プリントしたら画像が切れてしまった」ということ。
今回は、この原因になっている「写真データとプリントのアスペクト比の違い」について書いていこうと思います。
アスペクト比の理解は大切ですよ
アスペクト比とは、縦と横の比率 です。
なぜ大切かというと、出力サイズのアスペクト比と、データのアスペクト比が一致しなければ見切れる部分が出る からです。
カメラで多いアスペクト比の例
最近は、カメラでいろいろと設定できていたりするのですが、おおまかな例は上のようになります。
正直、4:3とか3:2とか6:5だとか16:9だとか言われても、ピンとこないんですよね。
そういう人は、長辺(数字が大きい方)を短辺(数字が小さい方)で割ると良いです。
1を正方形として、数字が大きくなるほど細長くなっていく わけです。
2つのアスペクト比を比べた時に数字が小さい方が正方形に近く、大きい方が細長くなります。
例えば、4:3(1.3333)は以前のテレビの比率でしたが、現在のテレビの標準であるハイビジョンは16:9(1.7777)で、ハイビジョンの方が細長いことが分かります。
アスペクト比を理解するって、小難しく書いちゃったけど、実はこれだけのお話。
プリントサイズのアスペクト比は?
市販の紙や、写真屋さんでのプリントって、今一つアスペクト比が分かりにくいですよね。
「これでいいかなぁ」って思って注文すると、とても写真が切れてしまっていたり。
めちゃくちゃざっくりと、大きく半分に分けると2つのグループになります。
※他にもいろいろとサイズはありますが、大体が小さい写真(L版など)なので、このサイトでは触れません。
普通の紙などでよく使っているA版はわかりやすいですが、六切とか四切とか知らない人は知らないサイズですね。
いまだに「写真額」といえば、サイズのラインナップはこういった「六切」とか「四切」といった規格が標準となっているのも注意点です。
(ワイドは写真史上でいうと最近できたもので、六切の長辺を伸ばしたのがワイド六切、四切の長辺を伸ばしたものがワイド四切となります。)
アスペクト比1.2…クセモノです…
写真のデータと紙のアスペクト比が違うとどうなるの?
そこが重要なんですよね。
「思ったよりも写真が切れてた…」というのは、これを見ると良いかもしれません。
ということで、それぞれのアスペクト比の画像データに、紙のサイズを当てはめてみました。
それぞれのアスペクト比のデータを、全紙で出力するとどうなるか?
まず、アスペクト比1.23の全紙(横長)の紙にそれぞれのアスペクト比のデータがどのように出力されるかを図にしました。
ここで、赤い線の内側が全紙の写真サイズになります。
赤い線の内側が全紙の写真サイズになります。
このようになります。
それぞれのアスペクト比のデータを、A2で出力するとどうなるか?
まず、アスペクト比1.41のA2(横長)の紙にそれぞれのアスペクト比のデータがどのように出力されるかを図にしました。
全紙の時と同じく、赤い線の内側がA2の写真サイズになります。
このようになりました。
1:1では全紙の時に比べてたくさん切れてしまします。
4:3では、上下が切れるようになりました。
そして、アスペクト比の近い3:2でも、左右が少し切れるという結果になりました。
これらの図を見て、ご自分の写真と、プリントサイズがどのようになってくるかというイメージを持ってもらえたら、嬉しいなと思っております。
長文におつきあい頂き、ありがとうございました。
次回予告
次回は、「切られたくない写真」をどうすればよいか!について書いていこうと思います。
ぜひ、チェックしてみてください。
※つづきのお話は、こちらからどうぞ。